2011年6月27日月曜日

岩手県大船渡での海中清掃活動に参加-《ボイジャー》


岩手県の大船渡を中心に海中の清掃活動を行なっている《三陸ボランティアダイバーズ》と連携し、西神奈川広域救難所の仲間と共に、崎浜漁港と恋し浜漁港での海中清掃活動に参加してきました。震災直後から自分にできることを考えていたのですが、3ヶ月経ち、現地の状況も見ながら、今が動くタイミングと判断し、今回の活動となりました。
海に入ってみて感じたのは、海中での清掃作業の難しさ。海の中はまだまだ手つかずで、どんな危険が潜んでいるかわかりません。機械を使ってではできない作業を人の手でやるわけですが、泥が巻き上がるとあっという間に視界はなくなるし、安全面でかなりの注意が必要です。
私は《日本水難救済会》に所属しており、今回の海底清掃作業は、日頃から一緒にトレーニングしている仲間(皆さんショップのオーナーレベルのプロフェッショナルです)と一緒に行なったので、意思の疎通が図りやすく、問題なく活動できましたが、一般のダイバーにはやはり難しいと思います。「自分も力になりたい」と思っていらっしゃる方はたくさんいると思いますが、いつか東北の海が復興し、レジャーで楽しめるようになったときに、積極的に潜りに行くというのが、ベストなのではないでしょうか。
今回の活動では、水中で絡まっている縄を切ったり、引き上げの目印になるようにブイを打ったりと、私たちにできる限りの協力をさせていただきました。沈んでいる車のナンバープレートが捜索活動の役に立ったり、ステンレスやアルミを引き上げることで漁師さんの収入の手助けになることもわかりました。
また、多くのガレキが残る海の中で、たくましく生きる魚たちの姿に感動しました。中でもフレンドリーなフサギンポは、今後この海が復興していく中で、アイドル的な存在になるといいなと思いました。
まだまだ復興には時間がかかると思います。ただ、今回被災地を訪れてびっくりしたのは、わずか道一本を隔てただけで、津波ですべてが失われたところと、今までとまったく変わっていない場所がわかれているということ。そこでは、ガソリンスタンドやコンビニ、温泉、宿も営業しています。また、地元の人にお話をうかがうと、「ここに訪れた方が、道の小さなゴミを拾ってくれる。そんな親切がとてもありがたい」と。
ですので、皆さんにもぜひ東北に足を運んでほしいと思います。水中での清掃活動やボランティア活動でなくてもいいんです。旅行で足を運んで、今まで通り営業しているお店を利用し、現地の人のお話を聞く。それも立派な支援活動です。そして、岩手の素晴らしい陸と海の自然が楽しめる日を、一日も早く取り戻せればと思います。
岩手から帰った翌日は、逗子で水難救助のトレーニングです。引き続きトレーニングし、継続して東北の水中清掃のお手伝いができればと考えています。
情報提供/:《ボイジャー》平城毅

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